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【厳冬期】いちごの育成のコツ!新しい根を出させる管理法!

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今回はいちごの栽培管理について少しお伝えする。

 

タイトルにあるように、厳冬期にいちごに新しい根を出させるコツについてである。
これまでに研究で農家さんと関わってきて、教えていただいた方法をココでお伝えするので、
今後、皆さんの栽培に活かしていただければと思う。

一月、二月は一年で見ても最も気温が低い時期。

先日、ある農家の圃場に訪れた。一月の下旬頃である。

その時、収穫が終わった一番果房の成りづると古葉をとる作業をしていた。そこで僕は透かさず訊ねてみた。

 

僕「何故、成りづると古葉をとるですか?」

 

と。

すると、農家さんは答えてくれた。

 

農家「株の養分を無駄にしないため。

これだけで玉伸びがかなり違ってくるんだ。」

 

ナルホド。養分を必要なところに届けるために、不要な部分は取り除くというわけか。納得!

古葉をもっと早い時期にとるのもいいけど、光合成をしてくれるベテランの葉っぱにはぎりぎりまで働いてもらう方がいいという。
さらにこの時期(一月、二月)に古葉をとるとクラウンの首元から新たな不定根が出るんだとか。
これからだんだん気温が上がり、四月、五月のゴールデンウィークあたりまでの次の大収穫を支えるには、新しい活力のある不定根がしっかりと張り直す必要がある。

ちなみに、とっていた古葉は一株につき三枚程度で、葉柄の根元の葉鞘が茶色になったものだけ。緑色をしている葉はまだ働いてくれているという。古葉をとると、新葉の上りがよくなり、花芽も次々に出てくるらしい。

厳冬期の管理は二月上旬まで集中!

いちごの厳冬期の管理で気を張っていなくてはいけないのは二月の上旬までと言っていた。
この時に株疲れさせなければ、中休みなく春まで収穫できるらしい。

電照で三番果房の出蕾以降は続々と新葉と共に出蕾もする。電照を継続すると短かった新葉が上に目立って伸びてくるそうだ。その時点で電照は打ち切るとのこと。例年だと二月末。
この新葉が二本以上出るようだと電照のかけすぎなんだとか。二月以降は15分ずつ電照時間を減らすといいらしい。

追肥は基本的に基肥で、状況を見て液肥を追肥として施用する。二番果房を収穫した後あたりから、二週に一遍薄めに流すそうだ。濃度が高いと根焼けするから注意が必要。追肥は不定根を出すきっかけ程度に考えるとよいとのこと。葉かきと同時進行で行うと不定根が出る効果は上がる。そして、地温が上がれば追肥は終了。

ハウス内の温度管理は午前中で28度、午後は2度で低めに。夜はウォーターカーテンを使用。これらが樹勢維持には大切で特に地温は重要なんだとか。

 

今回、収穫で訪問してみて将来、いちご農家になろうかなーって少し思った。とりあえずはサラリーマンやる。金ためる。(笑)

以上。

 

 

 

 

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